菩提酛研究会|菩提泉|酒のあべたや
平成8年に奈良県内の当時の若手蔵元の有志が集まり、『奈良県 菩提酛による清酒製造研究会』(菩提研)を設立。菩提酛の造り方や資料の研究から始まり、菩提山正暦寺と奈良県工業技術センター(現・奈良県産業振興総合センター)とともに菩提酛のお寺での酒造りの再現復活を主導しました。平成10年(1998)12月11日についに酒母製造免許が下り、寺院醸造を復活。現在に至るまで20年以上、毎年共同で『菩提酛』を造り続けています。 毎年お寺と共に造り上げる『菩提酛』は会員蔵が分けて持ち帰り、それぞれの蔵で持ち帰った酒母の上にさらに仕込みを重ね、それぞれの蔵の菩提酛純米酒を醸します。各蔵によって造られた菩提酛純米酒は蔵の技術技法と重ね合わさることで蔵ごとの個性あふれる味わいになるのです。また、菩提研では毎年新酒研究会を開催し、きき酒を行い、出荷判断、会員の醸造技術の向上に努めてまいりました。 これまで20年という長きにわたって菩提酛を醸造してきた中で、日本酒醸造の歴史における菩提酛の重要性を私たち自身が認識することができました。これからは寺院醸造の技術を守りながらも、広くこの技術を後世に伝えていく役割を担って参りたいと考えております。 そのために今回、『奈良県 菩提酛による清酒製造研究会』が提唱する「菩提酛」の定義を定めました。 「菩提酛の定義」 菩提酛とは、室町時代、奈良の寺院醸造の中心的役割を担った菩提山正暦寺で創醸された酒母。その特徴は、そやし水(乳酸酸性水)を通常の仕込水の代わりに用い、初期の段階から酸性条件下で酵母を育成するという工程。菩提酛研究会では、「そやし水の規定」に則ってそやし水を作り、これを酒母の醸造に用いた酒母を菩提酛と定義します。 「そやし水の規定」 そやし水とは、蒸す前の生米を水に浸し、自然の乳酸発酵を誘発、もしくは適切な乳酸菌添加し、この働きにより中性域の仕込水を25℃以上の高い温度帯で乳酸発酵させることで、短期間(2−7日)で、phが4.0未満の酸性域に変化させた乳酸酸性水の事。おたいと言われる炊いた米を、そやし水の乳酸発酵時に使用することは古い文献『御酒之日記』にも記述があるが、正暦寺において単離された乳酸菌(正暦寺乳酸菌Lactococcus lactis lactis )では生米の中に含まれる微量のグルコースでの十分な生育が見られることから、これを省略することも可。酒母育成工程において、そやし水以外の有機酸の補酸は認めない。 菩提酛証紙について 奈良県菩提酛による清酒製造研究会(菩提研)が発行する、この甕を形どった菩提酛証紙は、この証紙を貼った菩提酛純米酒が、菩提山正暦寺で醸造された菩提酛を会員各蔵に持ち帰り、醸造されたお酒であることを証明するものです。菩提研では菩提山正暦寺で、正暦寺境内の環境、境内より湧き出る岩清水、正暦寺で単離された正暦寺乳酸菌、正暦寺で単離された正暦寺酵母を用いて寺院とともにこれを醸し、室町時代の寺院醸造を現代に再現し、これを文化的側面、科学的側面から後世に伝えていくべき役割を担っております。
菩提泉 2023 720ml [463]
15,000円(税別)
(税込: 16,500円)
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菩提泉とは 日本初の民間の醸造技術書『御酒之日記』。正平10年(1355)もしくは長享元年(1487)に書かれたと言われるこの書物の中に初めて菩提山正暦寺の酒造りが描かれています。その酒の名…
奈良県菩提酛による清酒製造研究会
平成8年に奈良県内の当時の若手蔵元の有志が集まり、『奈良県 菩提酛による清酒製造研究会』(菩提研)を設立。菩提酛の造り方や資料の研究から始まり、菩提山正暦寺と奈良県工業技術センター(現・奈良県産業振興総合センター)とともに菩提酛のお寺での酒造りの再現復活を主導しました。平成10年(1998)12月11日についに酒母製造免許が下り、寺院醸造を復活。現在に至るまで20年以上、毎年共同で『菩提酛』を造り続けています。
毎年お寺と共に造り上げる『菩提酛』は会員蔵が分けて持ち帰り、それぞれの蔵で持ち帰った酒母の上にさらに仕込みを重ね、それぞれの蔵の菩提酛純米酒を醸します。各蔵によって造られた菩提酛純米酒は蔵の技術技法と重ね合わさることで蔵ごとの個性あふれる味わいになるのです。また、菩提研では毎年新酒研究会を開催し、きき酒を行い、出荷判断、会員の醸造技術の向上に努めてまいりました。
これまで20年という長きにわたって菩提酛を醸造してきた中で、日本酒醸造の歴史における菩提酛の重要性を私たち自身が認識することができました。これからは寺院醸造の技術を守りながらも、広くこの技術を後世に伝えていく役割を担って参りたいと考えております。
そのために今回、『奈良県 菩提酛による清酒製造研究会』が提唱する「菩提酛」の定義を定めました。
「菩提酛の定義」
菩提酛とは、室町時代、奈良の寺院醸造の中心的役割を担った菩提山正暦寺で創醸された酒母。その特徴は、そやし水(乳酸酸性水)を通常の仕込水の代わりに用い、初期の段階から酸性条件下で酵母を育成するという工程。菩提酛研究会では、「そやし水の規定」に則ってそやし水を作り、これを酒母の醸造に用いた酒母を菩提酛と定義します。
「そやし水の規定」
そやし水とは、蒸す前の生米を水に浸し、自然の乳酸発酵を誘発、もしくは適切な乳酸菌添加し、この働きにより中性域の仕込水を25℃以上の高い温度帯で乳酸発酵させることで、短期間(2−7日)で、phが4.0未満の酸性域に変化させた乳酸酸性水の事。おたいと言われる炊いた米を、そやし水の乳酸発酵時に使用することは古い文献『御酒之日記』にも記述があるが、正暦寺において単離された乳酸菌(正暦寺乳酸菌Lactococcus lactis lactis )では生米の中に含まれる微量のグルコースでの十分な生育が見られることから、これを省略することも可。酒母育成工程において、そやし水以外の有機酸の補酸は認めない。
菩提酛証紙について
奈良県菩提酛による清酒製造研究会(菩提研)が発行する、この甕を形どった菩提酛証紙は、この証紙を貼った菩提酛純米酒が、菩提山正暦寺で醸造された菩提酛を会員各蔵に持ち帰り、醸造されたお酒であることを証明するものです。菩提研では菩提山正暦寺で、正暦寺境内の環境、境内より湧き出る岩清水、正暦寺で単離された正暦寺乳酸菌、正暦寺で単離された正暦寺酵母を用いて寺院とともにこれを醸し、室町時代の寺院醸造を現代に再現し、これを文化的側面、科学的側面から後世に伝えていくべき役割を担っております。