アドリアン・ダカン　ロゼ　2020 ロゼ 750ml [3301]

サヴォワの新人アドリアン・ダカン。塩気のある上品な味わい♪

　アドリアン・ダカンはヴァンクゥールさんの久々の新人生産者。温暖化の影響でフランス中のワインで酸が少なくなる中、冷涼なサヴォワのポテンシャルに注目です！
　新人なので少し垢抜けないところがありますが、逆にそれがワインが良い意味で緊張しておらず、ほっこりする心地良さを感じさせます。冷涼産地ならではのクリーンナチュールです。

　「ロゼ」は縦にピンと伸びる酒質。新人と思うなかれのレベルの高いロゼです。


◆テイスティングコメント
　イチゴジャムの甘い香りや、巨峰のフルーティーな香りにカシューナッツの香ばしい香りが重なる。ワインはフレッシュで、搾りたてのフランボワーズのような明るくジューシーな果実味に爽やかな酸とほんのりビターで滋味深いミネラルが溶け込む！


◆インポーターさんより
　アドリアンが所有するヴィエーユ・ヴィーニュのひとつ、サヴォワの赤の土着品種のみが混植された畑のブドウを使ってシンプルに仕上げたロゼ。ワインを仕込み始めた当初は赤ワインに仕立てていたが、何度仕込んでも彼の好む味わいに仕上がらなかったため、試行錯誤の末、今のフレッシュなロゼのスタイルにたどり着いたようだ。彼曰く、土壌が肥沃な粘土質ゆえ赤ワインにすると酸とタンニンが強めの田舎くさいワインに仕上がるが、逆にマセラシオンを軽めに抑えたロゼにすると、果実味と酸の両方がうまく活かされたジューシーな味わいに仕上がるとのこと。
　出来上がったワインは、果実味がまろやかで酸とのバランスが超絶妙！余韻につれてヴィエーユ・ヴィーニュから来る塩辛い旨味と滋味深いミネラルが酸と共に口いっぱいに広がる！アドリアンは「シンプルに仕上げたサヴォワのロゼ」と言うが、正直ロゼの中では相当レベルが高く、噛めば噛むほど味が染み出てくるまるでスルメのような旨味をたっぷりと含んだワインだ！
　ちなみに、AOP ヴァン・ド・サヴォワは、モンドゥーズ、ガメイ、ピノノワール以外の植樹比率が 10%を超えてはならないという規定があるため、ロゼは AOP を申請できないそうだ。キュヴェの別称はアドリアンのいとこの娘の名前 Emma（エマ）。