ソレイユ グルペット・ブラン 2022（白）720ml [1347]

◆造り手より
山梨市牧丘町産ソーヴィニョン・ブラン97％　アルバリーニョ/プティ・マンサン計3％
生産本数682本

山上直氏が標高650mの牧丘町西保下地区の垣根と800mの西保中地区の一文字短梢棚で栽培するグルペット農園のソーヴィニョン・ブラン主体。除梗せずホールバンチで圧搾し、ステンレスバレルで約2週間醗酵。終了後は直ちに満量にして酸素を遮断し、約4か月間定期的に攪拌しながら滓とともに貯蔵、滓引きから約2か月後にノンフィルターで生詰しました。

標高が高く峡東地域の中では冷涼で古くからの巨峰の産地である牧丘。その中でも上方に位置するグルペット農園のソーヴィニョン・ブランは房が小さく、結実の不安定さや成熟期の割れなどが年によっては大きな収量減につながる事もあり、平均的な収量は同農園のシャルドネの7割程度に止まっています。毎年収穫日には、園主の周到な段取りに従って点在する畑を廻り、皆でその小さな房を大切に大切に摘んでいきます。2022年は6月の記録的な猛暑のとその後の多雨で粒が充実せず収量減となる品種が多かったのですが、こちらのソーヴィニョンは健やかに成熟が進み、質的に申し分なくグルペット農園史上最大の収穫高を記録しました。

年の特徴に応じて酸は高めでしたが充実した果実味の感じられるワインに仕上がっている事から、棚は15年、垣根は10年超えと樹齢が増してきた事により質・量ともに安定期に入った？と期待が膨らんでいます。これまで自社畑のアルバリーニョと混醸してきましたが、本年からは熟期に差が出たため分けて仕込み、品種特性を前面に出すために別々に製品化しました。

淡いレモンイエローの外観。青草、パッションフルーツ、白桃などの香。アタックでピチピチと弾ける酸に硬めの桃様の果実味が融合し、中盤からアフターにかけてのミネラルが繊細な旨味を長引かせます。

各種テリーヌ、白身魚のポワレ、ブイヤベースなどと。ミネラリーな酸の骨格があるので各種寿司ネタとのペアリングには目をみはるものがあります。

飲用適温10℃前後。無濾過生詰のため滓や酒石が沈殿します。

★「グルペット」は山上氏の農園名。自転車レースで先頭集団から外れた選手たちが、協力して時間内ゴールするためにつくる集団の意。山上氏はワイナリー勤務を経て独立し、ワイン用ブドウ栽培を生業とするフリーのヴィニュロン。