それいゆ メルロー 2022年のきろく（赤） 720ml [1255]

山梨市八幡地区、岩手地区自社畑産メルロー100％
フルボディ　生産本数631本

山梨市八幡地区と岩手地区の自社畑メルロのうち、最も良く熟した房のみを粒選りで収穫し丁寧に醸造、フレンチオークの2~3年樽と瓶で熟成させました。機械でちぎれた細かい梗は手作業で取り除き、丸い粒のまま徐々に潰していくマセレーションで自然な果実味を出すよう心がけています。樽熟期間９ヶ月。

4つの自社畑に植えられていたメルローのうち、温暖化の影響で熟さなくなった最も標高の低い「陽畑」を前年の収穫を最後に手放したため、この年から大幅減産となったメルロー。残ったうちの二つの畑からAクラスに選別された房、さらにその房の中でも色の薄い粒を抜き取りながら収穫した入魂の二樽です。

2020年は梅雨が一か月以上続き、その後一か月強は猛暑。日本は亜熱帯化しているのかと疑った最初の年でありました。長雨の影響で殆どの品種でべと病と晩腐病が多発、糖度の上昇は鈍く暑さで酸だけが急激に減少、収穫を先送りにした品種では味わいのバランスが崩れてモノセパージュでの製品化を断念したものもありました。このメルローについては、熟度ごとの選別と健全なうちの収穫が将来をを決定づけたのだと、4年の熟成を経た今、実感する事となりました。

濃縮プルーンシロップ、熟したブラックチェリー、腐葉土や松ぼっくり、森の茸などの香が小気味よく立ち上る。口に含むとまだ穏やかな酸があり、ひっそり鼻孔を抜けるトリュフの香とともに、ブラックチェリー様の果実味が滑らかに伸びる。アフターに少しビターなシガーのニュアンス。

山葵とともに牛ステーキやローストビーフ、牛や豚の煮込み、茸リゾット、焼き鳥（タレ）各種、鰻の蒲焼、ウォッシュチーズ、ドライフルーツやスパイスの入った焼き菓子などと。

飲用適温16℃前後。無濾過生詰のため滓や酒石が沈殿します。